PubMedID | 21909082 | Journal | Nat Biotechnol, 2011 Sep 11; [Epub ahead of print] |
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Title | A reversibly photoswitchable GFP-like protein with fluorescence excitation decoupled from switching. | ||
Author | Brakemann T, Stiel AC, ..., Hell SW, Jakobs S |
蛍光のON、OFFを光制御できる蛍光タンパク質としてはDronpaが有名ですが、新しいフォトクロミック蛍光タンパク質が報告されました。Dreiklangは365 nmの光で「ON」、405 nmの光で「OFF」となり、蛍光のEx/Emが515/529
nm というCitrine変異体です。(Dronpaの場合はONに405 nm, OFFに488 nm, Ex/Em=503/518 )。UV波長領域だけで光のON/OFFが制御できる点が新しく、細胞内の分子動態変化を調べる強力なツールになりそうです。
Citrineの変異体なのでDreiklangを使ったFRET biosensorも近い将来出てきそうな気がします。
S. Hellのラボらしく、最後にいわゆる超解像イメージングでの応用例を出していますが、個人的にはsupplementary movie1が気に入りました。
1 | 愛媛大学医学系研究科分子病態医学 今村健志研 佐々木真理 | どう思われますか? | 2011/11/08 |
Hellのラボから同日付で別のフォトクロミック蛍光タンパク質rsEGFPがNatureから発表されています(PubMedID;21909116)。Dronpaとほぼ同じ波長特性で安定性が格段に向上しているようです。
さて、Driklangがon offスイッチが、励起とは関係なく行えるところのメリットは、何がありますでしょうか? 結局、rsEGFPもDriklangもHellたちは超解像に応用しているんですが、使い分けみたいところがいまいちよく理解できませんでした。 また、超解像以外にどんなことに使えそうだと思われますか? ところで、個人的な興味なんですが、 Driklangはドミソのような和音のことをいうんですが、どのstateがそれぞれどの音に対応するのかなぁ?と考えて楽しんでいます。音楽通の方、どう思われますか?とりあえず、on stateの基底状態が「ド」かなと思っています。 |
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