| PubMedID | 24392137 | Journal | PLoS One, 2014;9(1);e84431, |
|---|---|---|---|
| Title | Label-free imaging of lipid depositions in C. elegans using third-harmonic generation microscopy. | ||
| Author | Tserevelakis GJ, Megalou EV, ..., Fotakis C, Tavernarakis N | ||
愛媛大学大学院医学系研究科分子病態医学 今村研究室 大嶋佑介 2014/03/25
近年，1000nmより長い波長のフェムト秒レーザーを使った，THG（第３次高調波発生）による脂質の無染色イメージングに関する論文です．THGの原理や何がどのくらいの感度，分解能で見えるのか，THGイメージングの理解に役立つかと思います．
【要旨】
脂質貯蔵と代謝の分子メカニズムの解明は，心血管障害や2型糖尿病など世界的に蔓延している重篤な疾患の増加と関連が指摘されている脂肪症や肥満症を予防するために必要不可欠である．しかしながら脂肪酸の分布や動態のインビボにおける細胞や組織レベルでのイメージングは，困難である．著者らは，THG；third harmonic generationイメージングに基づく，インビボでの脂質沈着のラベルフリーの手法を開発した．THGイメージングのためには，単パルスレーザー光源があればよくて，生細胞の貯蓄脂肪を可視化するCARS; coherent anti-Stokes Raman scattering spectroscopyのための煩雑な装置は必要ない．著者らは，THGを利用して線虫の脂肪滴を的確にかつ効果的に可視化した．THG顕微鏡は，脂質生物学の研究にとって蛍光や色素を用いた手法にとって代わる技術である．