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PubMedID 15216885 Journal Cell Struct Funct, 1999 Oct;24(5);291-8,
Title Multiple-color fluorescence imaging of chromosomes and microtubules in living cells.
Author Haraguchi T, Ding DQ, ..., Koujin T, Hiraoka Y
理研・脳センター  宮脇敦史研    阪上ー沢野 朝子     2012/04/26

ライブイメージングで核を見るには、、、
みなさまこんにちは。

ライブイメージングでの核染色の話題に関しまして、本論文をご紹介させていただきます。

この論文にあるとおり、核染色剤は、(おそらく、かならず)細胞・DNAにとってtoxic であり、またそれをイメージングする励起光も細胞ダメージの原因となります。
私もこの論文を参考にして、Hoechst33342の希釈倍率を検討して、HeLa細胞やprimary culture cellの2日から3日間のライブイメージングまでは成功しています。ただ、核を追う事はできたのですが、細胞周期までは分かりませんので、それをひとつのきっかけとしてFucci開発に至りました。

ですがやはり、対象によっては、遺伝子導入よりはケミカルの導入の方が楽な場合が多いかと思います。最近どしどし発売されている生細胞の核染色剤で、よいものがあると思います。その際にも、ライブイメージングの挑戦にはこの論文のノウハウがお役に立つのではないかと思います。

沢野
   
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1 愛媛大学 医学系研究科  今村研究室  本蔵 直樹 勉強不足かしら 2012/04/26
沢野様

90年代に平岡先生が行われていたこのPAPER知りませんでした。
たしかにPAPER読むとSignalとBackとの関係も記述されていて、非常に参考になります。またFucciプローブ開発のきっかけのお話まで聞けて、ラッキーでした。素晴らしい仕事のきっかけは普段のちょっとしたところに隠れているということでしょうか。(私も見逃さないようにしなくては)
遺伝子導入に関して、株細胞などでは大した手間ではないですが、やはり生体イメージングとなると、非常に手間ですし、安定して発現させるには、マウスラインの作成か、ウイルスを用いるなど、(他の方法もありますが)大掛かりになり過ぎます。そういう意味では、ケミカルの導入の需要は、生体においては今後ますます増えていくと思います。(ただどうしてもS/Nの問題が現れてしまいますが)
また医学応用を考えると、現状どうしてもケミカルに頼らざるおえません。
このあたりは、私のボスである今村教授が詳しいと思いますので後でコメントしていただけると嬉しい次第です。
      
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