PubMedID |
23027971 |
Journal |
Proc Natl Acad Sci U S A, 2012 Oct 1; [Epub ahead of print] |
Title |
Misconduct accounts for the majority of retracted scientific publications. |
Author |
Fang FC, Steen RG, Casadevall A |
京都大学生命科学研究科 生体制御学 松田道行 2012/10/09
Retractionの解析
日本中が山中先生のノーベル賞で沸いているときにこんな論文を紹介するのはかなりのへそ曲がりですが、大事な論文を教えてもらったので紹介します。イメージングとは関係ありません。
ここ数年の論文のretractionを解析したという内容です。雑誌はRetractionの理由をぼかしていることが多いがちゃんと調べると半分以上はmisconductである、有名な雑誌ほどretractionが多い、先進国は捏造が多いが後進国は盗作が多いなど、興味ぶかい解析があります。
さて、日本はこの分野でも頑張っていて、アメリカ、ドイツにつぐ先進国です。とくによく引用された捏造論文では、3位、4位を占めておりますし、たくさん捏造した研究室ということでは、とある研究室のデータが詳細にsupplementary Fig. S2にでています。
これらMajorな論文に共通することは、遺憾ながら、医学部から出ているということです。山中先生もMDだから、一概にMDが悪いと言われると困ります。MDは職には困らないはずだから、捏造に走るのは職が欲しくてというよりは、名誉に走るからなんでしょうか?
イメージングはゲルのバンドよりは捏造がしにくいと信じていますが、これは明らかに我田引水ですね。