PubMedID |
20159168 |
Journal |
Biophys J, 2010 Feb 17;98(4);715-23, |
Title |
Expanding two-photon intravital microscopy to the infrared by means of optical parametric oscillator. |
Author |
Herz J, Siffrin V, ..., Zipp F, Niesner RA |
愛媛大学大学院医学系研究科、分子病態医学分野 今村健志研究室 今村健志 2012/11/23
2光子励起顕微鏡の励起光の長波長化
2光子励起顕微鏡を用いると生体深部で高分解能のイメージングが可能ですが、Ti:Sapphireレーザーを用いた標準的な2光子励起顕微鏡では、焦点面でのphotobleachingとphotodamage、深さや組織依存的に急激に空間分解能が劣化する、自家蛍光、励起波長の限界により赤い色素が叩けないなどさまざまな問題が残っています。これらの中で特に大きな問題は組織散乱の影響なので、本論文では光パラメトリック発振 (optical parametric oscillator; OPO)により励起光を長波長化した2光子励起顕微鏡を用いて生体深部イメージングを検討しています。「蛍光生体イメージ」内でもすでに岡田先生が長波長2光子励起顕微鏡を活用され、松田先生もSP社のInsightを導入予定とのことですが、今村研究室でもCREST研究で補償光学(AO; Adaptive Optics)とともにOPOを用いた長波長2光子励起イメージングをおこなっております。特に長波長蛍光タンパク質は長波長化によってパフォーマンスが上がると考えられますので、今後新規の長波長蛍光タンパク質が台頭するとますます長波長化の意味が出て来ると思います。