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研究課題

免疫担当細胞の活性化の可視化とそれを用いた免疫反応の解析

研究代表者(所属):安達貴弘(東京医科歯科大学 難治疾患研究所 免疫疾患研究分野・准教授)

研究内容

 安達貴弘
 生体イメージングの進歩に伴い、免疫系において細胞の動態が明らかにってきている。しかし、シグナル伝達までモニターするようなモデルマウスはまだほとんど報告されていなかった。そこで細胞の動態のみならず、活性化も可視化できるようなモデルマウス系の確立を目的として、B細胞やT細胞での抗原受容体を介したシグナリングの代表的な1つであるカルシウムシグナリングを蛍光タンパク質性のカルシウムプローブYC3.60を用い、Cre/LoxPのDNA組換え系を使って条件的にYC3.60を発現するマウスを作製した。このマウスでは種々のCreマウスと交配することによって細胞系譜特異的にYC3.60を発現させることができる。既にB細胞、T細胞、樹状細胞など細胞系譜特異的や全身性にYC3.60を発現したマウスを作製している。
 これらのマウスでは、リンパ組織で生体イメージングによりマウス個体レベルでカルシウムシグナリングが見られる。本研究ではこれらのマウスを用いて、各種免疫細胞の動態のみならず、カルシウムシグナリングをモニターすることによって細胞の活性化についてもリアルタイムで可視化し、“生理的条件下での免疫応答の理解”、“自己免疫疾患やアレルギーでの免疫反応の理解”を目指している。その成果をもとに、免疫反応の理解おいてこれまで知られていない新たな局面を切り開いていきたい。

代表的論文3編

A system for reconstructing B cell antigen receptor signaling in the mouse myeloma J558L cell line.
Harumiya, S., Yoshino, A., Hayashizaki, K., Mizuno, K., Yakura, H., Adachi, T.
Arch Biochem Biophys, 533, 18-24, (2013)

CD22 serves as a receptor for soluble IgM.
Adachi. T/, Harumiya. S/, Takematsu, H., Kozutsumi, Y., Wabl, M., Fujimoto, M., Tedder, T.F.
Eur J Immunol, 42, 241-247, (2012)

FRET-based Ca2+ measurement in B lymphocyte by flow cytometry and confocal microscopy.
Adachi, T., Tsubata, T.
Biochem Biophys Res Commun, 367, 377-382, (2008)


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