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研究課題

蛍光シグナルを用いた膜タンパク質シェディングのイメージング

研究代表者(所属):白壁恭子(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 分子内分泌代謝学分野 プロジェクト講師)

研究内容

 白壁恭子
 シェディングは、膜貫通型のタンパク質の細胞外領域を特異的な切断により可溶化する強い影響力を持ったプロセシング機構であるが、シェディングを制御する分子機構はほとんど明らかにされていない。シェディングが起こる特定の“場”があり、膜タンパク質とシェディング酵素が場に共局在した時にだけシェディングが起こると考えられているが、場の実体や存在そのものは証明されていない。
 これまでの研究を通じて私は、LPS(lipopolysaccharide)で刺激したマクロファージ細胞という自然免疫反応を模倣する系において複数の膜タンパク質がシェディングされる事、そしてその中の一つであるVIP36(vesicular integral membrane protein 36 kDa)がシェディング依存的に貪食を活性化する事を証明している。一方でマクロファージの貪食カップにシェディング酵素が濃縮するという知見がある事から、貪食カップが様々な膜タンパク質のシェディングの場となり、そこで起こったシェディングが貪食を制御するという“貪食とシェディングの協調関係”が存在するのではないかと考えている。そこで本研究では、シェディングと貪食を同時にイメージングする系を確立し、貪食カップがシェディングの場となる可能性を検証する事で、シェディングの制御機構に迫りたい。

代表的論文3編

VIP36 protein is a target of ectodomain shedding and regulates phagocytosis in macrophage Raw 264.7 cells.
Shirakabe, K., Hattori, S., Seiki, M., Koyasu, S., Okada, Y.
J Biol Chem, 286, 43154-43163, (2011)

The metalloprotease Kuzbanian (ADAM10) mediates the transactivation of EGF receptor by G protein-coupled receptors.
Yan, Y., Shirakabe, K., Werb, Z.
J Cell Biol, 158, 221-226, (2002)

Roles of Meltrin β/ADAM19 in the processing of neuregulin.
Shirakabe, K., Wakatsuki, S,. Kurisaki, T., Fujisawa-Sehara, A.
J Biol Chem, 276, 9352-9358, (2001)


関連HP  東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 分子内分泌代謝学分野 プロジェクト
(http://www.tmd.ac.jp/grad/cme/member/index.html)

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