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研究課題

3次元蛍光イメージングによる骨の形態と機能のヘテロジェナイエティの網羅的可視化

研究代表者(所属):飯村忠浩(東京医科歯科大学 口腔病理学分野・准教授/グローバルCOE)

研究内容

 飯村忠浩
 骨組織は、我々脊椎動物に特有な組織でもっとも高度にミネラルの沈着した硬い組織である。骨は単に体を支える支持組織のみならず、生体の恒常性の維持に不可欠なカルシウムの貯蔵庫として、さらには造血の場を提供する組織でもある。さらに、近年の研究成果から、環境やストレスに応じて全身の免疫機能を制御すること、リン代謝調節ホルモンFGF23を分泌する内分泌機能を有すること、メカニカルストレスに応答してミネラル代謝を調節すること、組織幹細胞の維持と分化の場を提供することなどが明らかとなり、全身の恒常性維持に積極的に貢献する組織であるとの認識が高まってきた。
 本研究代表者らは、骨組織の3次元イメージングと計測を展開することで、1個の骨には微細構造に関連した機能分担があることを明らかにしつつある。これを、骨の微細形態と機能のヘテロジェナイエティ[heterogeneity:異種混交性]として捉え、3次元蛍光イメージングによる可視化・計測をより網羅的に遂行することで、その時空間的な機能分担の変遷・変化を、成長・発達・病的モデル等で探索していく。
 こういった、3次元蛍光イメージングによる骨の微細形態と機能のヘテロジェナイエティ(異種混交性)の可視化によって、骨の生理機能の理解に新たな視点をあたえ、骨の成長異常や代謝異常の新規の探索基盤を構築することを目指す。

代表的論文3編

Establishment of Hox vertebral identities in the embryonic spine precursors.
Iimura, T., Denans, N., Pourquié, O.
Curr. Top. Dev. Biol., 88, 201-234, (2009)

Dual mode of paraxial mesoderm formation during chick gastrulation.
Iimura, T., Yang, X., Weijers, C.J. and Pourquié, O.
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 104(8), 2744-2749, (2007)

Collinear activation of Hoxb genes during gastrulation is linked to mesoderm cell ingression.
Iimura, T. and Pourquié, O.
Nature, 442(7102), 568-571, (2006)


関連HP  東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 口腔機能再構築学系 口腔機能再建学講座 口腔病理学分野
(http://www.tmd.ac.jp/dent/opat/opat-J.htm)

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