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modified   2013-06-11


----  ----    内藤 敦     2012/04/12

肺の二光子イメージングについて
肺の生体イメージングに取り組んでいます。
呼吸性変動があり、安定した視野を作るのに苦労しています。

1)呼吸器をつかって、人工呼吸を行いながら
2)開胸して
3)正立型の顕微鏡で観察
4)肺の一部だけを固定して視野の安定化
と考えています。

よく動く臓器をどのように安定化されているか?
アドバイスいただけますと大変助かります。

よろしくお願いします。
   
   本文引用

1 ----  ----  本蔵 直樹 2012/04/12
呼吸器を使うのであればそれをトリガーにして頂上部でイメージを取るように決め打ちすれば、そこまで難しくなく同一プレーンでイメージできるかと思います。ただしベンチレーターのブレが大きい場合は、底部でのほうが良いかもしれませんが。このあたりはtry & error ではないでしょうか。

またいろいろありますがこのような論文もありますので参考にしてみてはいかがでしょうか?Pubmed フォーラムに書きこんでいただければ、より広い回答が得られるかもしれません。


PMID:22435109
      
   本文引用
2 ----  ----  中正英二 スタビライザー 2012/04/12
物理的に固定する方法もいろいろあるみたいです。
肺ではどうなのかはやってみないと分からないところもあるとは思いますが。

吸引タイプ
Nat Methods. 2011 Jan;8(1):91-6. Epub 2010 Dec 12.
Stabilized imaging of immune surveillance in the mouse lung.
Looney MR, Thornton EE, Sen D, Lamm WJ, Glenny RW, Krummel MF.Source

接着タイプ
J Gastroenterol. 2010 May;45(5):544-53. Epub 2010 Jan 9.
Intravital imaging of DSS-induced cecal mucosal damage in GFP-transgenic mice using two-photon microscopy.
Toiyama Y, Mizoguchi A, Okugawa Y, Koike Y, Morimoto Y, Araki T, Uchida K, Tanaka K, Nakashima H, Hibi M, Kimura K, Inoue Y, Miki C, Kusunoki M.

持ち上げタイプ
PLoS One. 2012;7(3):e33876. Epub 2012 Mar 27.
High resolution intravital imaging of subcellular structures of mouse abdominal organs using a microstage device.
Cao L, Kobayakawa S, Yoshiki A, Abe K.
      
   本文引用
3 ----  ----  内藤 敦 2012/04/12
本蔵先生

どうもありがとうございます。
顕微鏡の撮影と呼吸器を同期させる方法を試してみたいです。
トリガーをとって、同期させる装置とかご存知でしょうか?

撮影スピードも問題になると思いますが、
先生の御施設では、
Galvano modeで撮影されていますか?
それもと、Resonant modeでしょうか?

よろしくお願いします。
      
   本文引用
4 ----  ----  内藤 敦 2012/04/12
中正先生

スタビライザーの文献ありがとうございます。

吸引法は、面白いですね。
微妙な吸い方が鍵になるのでしょうか。。。

三重大の問山先生/田中先生の方法は見学にいった事があります。
確か正立型の顕微鏡で観察されておられました。
最近は、もっとmodifyされておられるようです。

やはり、体動(呼吸性変動、鼓動)を抑えて観察するのは、生体イメージングでは重要ですよね。
先生の教室では、何か工夫されておられますか?
      
   本文引用
5 ----  ----  中正英二 スタビライザ 2012/04/13
肺などはやったことはないですが、倒立顕微鏡でカバーガラスに押し付けたりはさんだりしたことはあります。
綺麗な画像をとるのは困難なことも多いでしょうが頑張ってください。
      
   本文引用
6 ----  ----  本蔵 他の論文も含めて自作ではないでしょうか? 2012/04/14
他の論文も含めて多くは自作ではないでしょうか?
装置自体は単純のものですので、ベンチレーターをお使いなら
その周波数に合わせて、トリガーをかければよいだけですし。
またそのトリガーに合わせて、イメージングの開始を行えば時間同期は非常に簡便に行えます。もし顕微鏡がそれに対応していないのであれば、顕微鏡のガルバの信号を分岐させて、それをメイントリガーとして使えばよいかと思います。
ちなみにこれらの装置の販売は私は知りません。と言うか多分無いのでは?
顕微鏡の画像と合わせる必要があるので顕微鏡メーカーが対応してくれなければ製品として成り立たないと思われますし。
そんな難しいものではないのでとりあえず自作してみてもよいかと思います。

また異なった方法論として隠れマルコフモデルを用いた画像処理で拍動等で乱れた画像を復元する方法なども提唱されています。
実際に下記論文方法を用いても、画像が劇的に改善するわけではありませんが、画像処理しないよりは……というレベルでしょうか。
どのような手法を使うにしろ、自分の系に最適と思われる手法を自分なりにカスタマイズするしか無いと思います。
良い方法が見つかりましたら、お教えいただけると嬉しい次第です。

最後に質問内容に回答するとリゾナントはあまり使用してません。
非常に高速なものを画像化するときには優れていますが、それ以外の部分においては、ガルバノの優位性はまだ大いにあると思います。(光操作等を含めて)


Neuron. 2007 Oct 4;56(1):43-57.
Imaging large-scale neural activity with cellular resolution in awake, mobile mice.
      
   本文引用


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