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modified   2013-06-11


----  ----    齊藤健太     2012/04/25

蛍光タンパク質発現細胞の固定法
蛍光タンパク質を発現したHeLa細胞を固定・包埋し、ラボの標準サンプルとして使用したいと考えております。
ただ、作成した固定細胞が自家蛍光を発してしまい非常に困っております。何も発現していない細胞でも自家蛍光が出てきます。スペクトルはとっていませんが標準的なCFPフィルタで観察した時に最も気になる感じです。

今までライブ観察ばかりで細胞の固定は行ったことが無く全くの初心者でして、うまく情報も探せずトラブルシュートできずにおります。自家蛍光の少なくなる条件やヒント等なんでも結構ですのでご教示いただけないでしょうか。参考になりそうなHPや本の情報も非常に助かります。

私は以下のとおり行っております。

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・蛍光タンパク質を発現した細胞をPBSで3回洗浄

・細胞をDMEM/F-12培地に置換
 意外でしたがここでPBSに置換すると自家蛍光がさらに大きくなるようでした。3種類ほど試して今の培地にしています。アルデヒドでpHが変わるので固定前の培地はpH緩衝作用が強い方が良い等のコツがあるのでしょうか。

・終濃度3.7%となるように37%ホルムアルデヒド溶液を加えて室温10分放置

・PBSで3回洗浄して観察に使用
 洗浄後にGelvatol包埋してもPBSに浸した状態で観察しても自家蛍光は出るようなので、固定時に自家蛍光が発生していると考えています。
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どうぞよろしくお願いします。
   
   本文引用

1 ----  ----  今城正道 お役に立つかわかりませんが・・・ 2012/05/12
今回気になさっている自家蛍光に当てはまるかどうかわかりませんが、固定した後に遊離のアルデヒド基をクエンチングすると良いという話を聞いた事があります。高濃度 (終濃度 125 mMとか)のグリシンを加えて、室温15分くらい反応させるようです。良かったら、お試し下さい。
      
   本文引用
2 ----  ----  齊藤健太 ありがとうございます 2012/05/13
今城様

基本を知らない私にとっては非常に有用な情報でした。
クエンチングは消光を意味するのかと思いますが、固定で使うアルデヒドに自家蛍光があるという事を知りませんでしたし想像もできませんでした。
固定時の培地によって自家蛍光が変わるのもそれで説明つくのでしょうか。

調べると固定後の処理でいくつか流儀(?)があるようですね。
もう少し調べていくつか試してみようと思います。
大変感謝です。
      
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