PubMedID |
23524393 |
Journal |
Nat Methods, 2013 May;10(5);413-20, |
Title |
Whole-brain functional imaging at cellular resolution using light-sheet microscopy. |
Author |
Ahrens MB, Orger MB, ..., Li JM, Keller PJ |
産業医科大学 医学部 第一生理学 上田研究室 丸山崇 2014/02/03
光シート顕微鏡を用いた細胞分解能の全脳機能イメージング
レーザースキャン光シート顕微鏡を用いて、細胞の活性化指標としてカルシウムインディケータのGCaMP5Gが発現するように遺伝子改変されたゼブラフィシュの全脳イメージングを行ったという報告です。細胞レベルでの神経活動が全脳の80%以上の部分で捉えられており、神経間の関連性を調べることにより脳内での機能的神経回路を特定することができる可能性を持っています。
光シート型顕微鏡は、シート状に整形したレーザーを照射し、垂直方向から画像撮影を行います。検出レンズの焦点面に励起光を照射することで蛍光画像を得るしくみで、撮影範囲外には励起光が照射されないため、褪色や光毒性が最小限に抑えられるという特徴を持っています。また、深部まで観察出来ることや、画像取得を高速化することも可能のようです。
この研究では、後脳と脊髄神経繊維の関連性や後脳の前後脳や下オリーブ核において左右逆位相に発振していることなどが示されています。経時変化の動画も公開されており、周期的に脳全体が発光する様子など視覚に響くものがあり、非常に興味深く感じました。
公式ページ: http://www.nature.com/nmeth/journal/v10/n5/full/nmeth.2434.html
Youtube: http://www.youtube.com/watch?v=EJo-0UxJ7P0