PubMedID |
23524392 |
Journal |
Nat Methods, 2013 May;10(5);407-9, |
Title |
A bright monomeric green fluorescent protein derived from Branchiostoma lanceolatum. |
Author |
Shaner NC, Lambert GG, ..., Davidson MW, Wang J |
北海道大学電子科学研究所 光細胞生理研究分野 根本知己 2014/04/11
ナメクジウオ由来の蛍光タンパク質
オワンクラゲ由来のGFPそのものについては蛍光波長のバライエティ等の点において、多くの遺伝子工学的な改変がし尽くされており、もう現状で十分という風潮も存在する。しかし、他の生物種由来の蛍光タンパク質を用いて、より量子収率が高い、発現が容易等の基本的な性質の向上や、計画班員の宮脇先生らのUnaGは言うまでもなく、機能的蛍光タンパク質の探索という潮流も広がっている。この紹介する論文では、ナメクジウオ由来の蛍光タンパク質から単量体で高強度、狭スペクトルのmNeoGreenを作成した。本論文の(個人的に)興味深い点は、(1)立体構造予測やドッキングシミュレーションを用いることでモノマー化(のための変異)を実施していること、(2)超解像イメージングに利用可能であることが強調されていること、である。今後、数理科学、データベースを得意とする共同研究は、多様なライフサイエンスの諸分野で広がっていくことを想像させる。