PubMedID |
23160236 |
Journal |
Nat Med, 2012 Dec;18(12);1841-6, |
Title |
Multifunctional in vivo vascular imaging using near-infrared II fluorescence. |
Author |
Hong G, Lee JC, ..., Cooke JP, Dai H |
愛媛大学医学部 分子病態医学 今村研究室 大嶋佑介 2013/06/04
単層カーボンナノチューブを用いた血管イメージング
単層カーボンナノチューブによる非常に長い波長の蛍光プローブを用いた血管イメージングに関する論文をご紹介します。深部イメージングだけでなく、カーボンナノチューブの光温熱効果による治療にも将来的には応用できるプローブ技術です。
以下、論文の要旨です。
G. Hongらは、1100-1400 nmの近赤外光領域(second near-infrared region; NIR-II)で、蛍光を発する蛍光色素分子として単層カーボンナノチューブを用いたマウスの下肢脈管構造の in vivoリアルタイム落射蛍光イメージングを行った。生体組織の吸収や散乱の影響が少ないとされるNIR-II の“光学的窓”の有効性を利用し、小血管イメージングのための高い空間分解能(~30 μm)と時間分解能(<200 ms/frame)を実現し、下肢脈管の1~3 mmの深さにまでイメージングすることに成功した。彼らのターゲットは、末梢血管疾患(peripheral arterial diseases; PADs)であり、解剖学的所見と血行動態にもとづいて、動脈と静脈を明確に区別することが可能で、さらに正常血管と虚血血管の定量的な解析を実現した。