PubMedID |
23953120 |
Journal |
Cell, 2013 Aug 15;154(4);928-39, |
Title |
A nanobody-based system using fluorescent proteins as scaffolds for cell-specific gene manipulation. |
Author |
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北海道大学大学院医学研究科 光バイオイメージング部門 榎木亮介 2013/09/24
GFPを利用した細胞特異的な遺伝子発現コントロール
はじめて投稿します。北大医の榎木です。
つい先日某アメリカの会議のポスター発表で面白いなぁと思っていた研究が、Cell誌で公開されていました。GFPを発現している細胞のみで遺伝子発現をコントロールするメソッドです。
下記の2種のタンパク質を細胞に発現させます。
・GFP結合ドメインを持つDNA結合ドメイン(DBD-GBP)
・GFP結合ドメインを持つ転写活性化ドメイン(AD-GBP)
両者はGFP存在下でのみ間接的に結合することが出来るので、GFP発現細胞のみで目的のタンパク質を発現させることが出来ます。チャネルロドプシンやCreを発現させる様に細工をすれば、細胞特異的な光操作やノックダウンが出来ます。
彼らが「Nanodobies」と呼ぶこれらのタンパク質は、DNAサイズが小さいので(300〜400bp)、比較的細胞に容易に発現させることが出来ます。
マウスやハエなどで既にある多くのGFPラインを利用する事が出来るのが魅力です。